3 神経再生

従来、神経を損傷した患者さまには、患者さま自身の足から健常な神経を採取し、損傷部位に移植する自家神経移植が行われてきました。しかしながら、自己の神経の採取には限界があり、また、採取した場合に、しびれや痛み、麻痺が発症するなどの課題がありました。
そのため、事故や腫瘍切除時に断裂損傷を受けた方々や自家神経移植が困難な方々にとっては、自己の健常な組織を犠牲にすることなく、QOLが向上するような新しい選択肢が大きく期待されています。
サイフューズは、京都大学とともに、独自の三次元細胞積層技術によって、スキャフォールドを使用せずに、細胞のみから作製した神経導管を用いた末梢神経再生に成功し、再生した末梢神経において、機能改善を確認しております。
さらに、当社基盤技術によって細胞から作製した神経構造体を、末梢神経を損傷したラットへ移植した結果、神経が構造体の空洞部分を伸長し、神経再生に成功しました。この再生神経は、従来の人工神経を用いた移植と比較し組織の再生が良好で、感覚神経と運動神経の改善が見られております。この研究結果は、2017年2月に米国科学誌「PLOS ONE」電子版に掲載されました。
今後、サイフューズは、当社技術を用いて神経導管の開発を進め、世界初の画期的な治療方法を実現し、将来的には、特に治療困難とされてきた脊髄損傷や脳梗塞などの神経疾患へ新たな治療法を提供し、多くの患者さまに貢献することを目指しています。

神経損傷から四肢の機能の回復を必要とする患者さま