4 肝臓構造体

製薬会社が行う創薬活動では、非臨床での候補化合物の毒性試験や代謝物の評価を主にヒト初代培養肝細胞を用いて行いますが、その薬物代謝機能は2、3日で激減してしまうことから、開発現場からは、より長期間、機能が持続する肝臓サンプルの開発が待ち望まれています。
サイフューズでは、独自の三次元細胞積層技術によって、スキャフォールドを使用せずに、肝実質細胞等を含む細胞から、高い肝機能が長期間にわたり発現する肝臓構造体を開発することに成功しました。この研究結果は、2016年3月の第136年会日本薬学会の講演ハイライトに選定される等、学会からの高い評価を獲得し、さらに、2017年4月には、ヒト特異的な毒性の検出機能を有した肝臓構造体(研究用組織)の研究開発に関する自社論文がBBREP(Biochemistry and Biophysics Reports)に採択されました。
このような機能を有した肝臓構造体が、前臨床段階での開発候補薬物の代謝や安全性試験などの現場で使用されることで、これまで動物試験では検出できなかったヒト特異的な毒性の検出を早期に行い、臨床試験の前にヒト肝臓で起こりうる有害事象を事前に予測することで、臨床入り後の開発リスクを低減することが可能となります。このように、サイフューズ独自の基盤技術は、再生医療の分野での実用化のみならず、創薬支援の分野においても、新薬開発における薬剤の評価や、疾患メカニズムの解明、コスト削減や研究効率向上に多面的に貢献することが期待されます。