プラットフォーム技術

基盤技術

従来、実際の組織・臓器に近い厚みと弾力性に富む組織を細胞のみで作製することは困難でした。
サイフューズの基盤技術は、細胞が本来持つ凝集能力に着目し、足場材料を用いることなく、弾力性に富む大型の組織を作製する画期的な方法です。
この方法では、まず、数万個のばらばらの細胞を自然に凝集させ、小さな細胞塊(スフェロイド)を大量に培養します。次に、細胞塊を剣山に差し込みながら積み上げると、細胞塊が互いに融合する性質によりやがて全体が融合し、剣山を外しても形を維持することができます。この剣山を細胞塊同士が接触する程度の間隔で並べれば、細胞塊を縦横に自在に連結し大型の立体組織を作り出すことができるのです。

原理的には非常にシンプルな方法ですが、様々な細胞に応用することが出来る上、管状のデザインとすることにより、内部に酸素・栄養を供給しながら大型の組織を培養することができます。また、数種類の細胞を組み合わせることによって、生体に近い組成の立体組織・臓器を作り出すこともできます。
剣山上で細胞塊を積層するメリットは、細胞だけで組織の3次元構造を再現できることに留まりません。積層後、組織として成熟するまでの間、培養液の循環を自由にコントロールできるので、酸素・栄養が組織全体に十分に供給されます。

くし状の足場(剣山)に
細胞塊を差し込んで形を整える

細胞塊同士が
融合し一体化

剣山を外し目的の組織として
機能する様成熟させる

三次元細胞積層フロー

STEP1

細胞塊(スフェロイド)作製

目的の組織、臓器に応じた種類の細胞を大量培養し、数万個の細胞を凝集させて細胞塊(スフェロイド)を作製。

STEP2

積層

培養容器内の「剣山」の針に、3Dデータに従って細胞塊(スフェロイド)を立体的に積層することにより、目的の組織・臓器の三次元形状を造形。

STEP3

培養 (融合)

「剣山」に積層された細胞塊(スフェロイド)は、数日間で互いに融合して一体の組織に融合。

STEP4

抜去

組織を「剣山」から正確に抜き、さらに一定期間培養することで、細胞の再配列・自己組織化が促進され、組織の強度と機能が向上。

STEP5

立体構造体

細胞のみから作製された組織(立体的な細胞構造体)は、移植時の高い安全性と機能性を長期間にわたり確保。